花粉症の時期、「目がかゆくてたまらない」「充血が止まらない」という症状に悩む方はとても多くいます。目のかゆみはつい手でこすってしまいたくなりますが、実はそれが症状を悪化させる原因になることも。この記事では、花粉症による目のかゆみ・充血のしくみを理解し、今すぐ実践できる5つの対処法と予防策を詳しく解説します。
花粉症で目がかゆくなるしくみ
花粉症による目の症状は「アレルギー性結膜炎」と呼ばれます。結膜(白目とまぶたの裏側を覆う粘膜)に花粉が付着すると、免疫反応が起きてヒスタミンなどの化学物質が放出されます。
このヒスタミンが目の神経を刺激することで「かゆみ」が、血管を拡張させることで「充血」や「腫れ」が起こります。目は皮膚と異なり粘膜が薄く、また外部に露出しているため、花粉が直接付着しやすい器官です。
花粉症患者の約80%がアレルギー性結膜炎を合併しているとされており、目の症状は鼻の症状と並んで花粉症の代表的な訴えです。
今すぐできる5つの対処法
対処法1:冷やす(冷罨法)
もっとも手軽で即効性のある方法です。
やり方:清潔なタオルを冷水で濡らして絞り、閉じたまぶたの上にそっと当てる。保冷剤を使う場合は必ずタオルで包んで直接皮膚に当てないようにする。
効果:冷やすことで血管が収縮し、ヒスタミンの作用が一時的に抑えられます。かゆみと充血の両方に効果があります。
注意点:1回あたり5〜10分を目安に。冷やしすぎは逆効果になることがあります。
対処法2:人工涙液・洗眼で花粉を洗い流す
目に付着した花粉を物理的に除去することで、アレルギー反応の引き金を減らします。
やり方:防腐剤フリーの人工涙液(点眼薬)を1〜2滴点眼する。専用の洗眼液で目を洗い流す方法も有効です。
対処法3:目をこすらない
これは「対処法」というより最重要ルールです。目がかゆいと本能的にこすってしまいますが、それによって以下の悪循環が生じます。
- こする摩擦で肥満細胞がさらに刺激され、ヒスタミンが追加放出される
- 角膜・結膜に微細な傷ができ、炎症が悪化する
- 手指の細菌が目に入り、感染症のリスクが高まる
かゆみを我慢できないときは冷やすか、目薬を点眼しましょう。
対処法4:抗アレルギー点眼薬を使用する
市販の抗アレルギー点眼薬は、花粉症の目の症状に対する最も確実な対処法のひとつです。
選び方のポイント:
- クロモグリク酸ナトリウム、ケトチフェン、レボカバスチンなど抗アレルギー・抗ヒスタミン成分配合を選ぶ
- 充血を一時的に抑える「血管収縮剤」のみ配合の目薬は長期使用で依存性が生じるため注意
- 防腐剤が含まれる場合、1日の使用回数を守ること
対処法5:メガネに切り替える・花粉をブロックする
外出中はメガネやゴーグル型の花粉対策眼鏡を着用することで、目への花粉付着を大幅に減らせます。
- 通常のメガネでも花粉の付着量を約40%減らせるとされています
- 花粉症対策専用の「防花粉ゴーグル」はさらに効果的
- コンタクトレンズより花粉が付着しやすいため、花粉シーズン中のコンタクト着用は最小限に
花粉症対策メガネ・ゴーグルの選び方もあわせて参考にしてください。
アレルギー性結膜炎の予防策
症状を出にくくするために日常的に実践できる予防策があります。
外出時
- 花粉対策眼鏡またはゴーグルを着用する
- 帽子や前髪で目周辺への花粉付着を減らす
- 花粉が多い日(晴れた風の強い日、午後2時前後)の外出を控える
帰宅時
- 玄関でコートなどを払ってから入室する
- 帰宅後すぐに洗顔し、目周辺の花粉を洗い流す
- コンタクトを外し、目薬を点眼する
室内環境
- 空気清浄機を使用して室内の花粉濃度を下げる
- 洗濯物を外に干すのは避け、乾燥機や室内干しにする
空気清浄機の効果と選び方も参考になります。
受診が必要なサイン
目の症状は以下の状態になったら眼科を受診しましょう。
- まぶたが大きく腫れ上がっている(眼瞼浮腫)
- 目やにが大量に出ている(感染の可能性)
- 視力が低下した・ぼやけて見える
- 市販薬を2週間以上使っても改善しない
- 光がまぶしく感じるようになった
重症のアレルギー性結膜炎では「巨大乳頭結膜炎」という合併症が起きることがあり、専門的な治療が必要です。眼科では処方の抗アレルギー点眼薬やステロイド点眼薬も選択肢となります。
花粉症ラボ編集部より:目の症状は悪化させると角膜に影響する場合があります。つらい症状が続く場合は、迷わず眼科専門医を受診してください。

