子どもの花粉症|症状の見分け方と年齢別の対策ガイド
症状と対処法

子どもの花粉症|症状の見分け方と年齢別の対策ガイド

症状と対処法

「うちの子、いつも鼻をこすっている」「口を開けて寝ているけど大丈夫?」——子どもが花粉症かもしれないと気づいた保護者の方は多いのではないでしょうか。子どもは自分の症状をうまく言葉で伝えられないため、サインを見逃しやすく、風邪と間違えたまま放置してしまうケースもあります。この記事では、子どもの花粉症の見分け方と年齢別の対策、学校・保育園での具体的な対応方法を詳しく解説します。

子どもの花粉症サイン|親が見逃しやすい行動・しぐさ

子どもは「鼻がかゆい」「目がむずむずする」と言葉で表現できないことがあります。代わりに以下のようなしぐさや行動のサインが現れます。

鼻のサイン

  • 鼻を手でこすり上げるしぐさ(アレルギー性敬礼):鼻の下を上向きに親指や手の甲でこするしぐさ。このしぐさを繰り返す子は花粉症のサインである可能性が高い
  • 鼻の付け根に横じわがある:アレルギー性敬礼を繰り返すことで鼻の付け根に横線が入る(アレルギーズ・クリース)
  • 絶えず鼻をすすっている
  • 透明な鼻水が続いている(2週間以上)
  • 口を開けて呼吸している(口呼吸)

目のサイン

  • 頻繁に目をこする
  • 目が赤くなっている(充血)
  • 目の下にクマができている(アレルギー性シャイナー:鼻づまりによる静脈うっ滞が原因)
  • まぶたを触る・引っ張るしぐさ

全身・行動のサイン

  • 鼻声が続いている
  • 集中力が続かない・ボーっとしている
  • 夜なかなか眠れない・何度も起きる
  • 食欲がいつもより少ない
  • 学校で成績が下がった(睡眠の質低下による集中力不足)
ポイント
アレルギー性敬礼(鼻をこすり上げるしぐさ)は花粉症の子どもに非常に特徴的なサインです。このしぐさを繰り返している場合は花粉症の可能性を疑いましょう。

年齢別の花粉症対策ガイド

幼児期(2〜5歳)

この年齢では、薬の選択と使い方に特に注意が必要です。

症状の特徴:鼻水・鼻づまりが中心で、目の症状は成長とともに増えてくる。言葉でうまく伝えられないため行動観察が重要。

対策

  • 外出時はマスクを着用(嫌がる子には絵柄のついたものを選ぶ)
  • 帰宅後は必ず鼻をかませ、手を洗う
  • 洗顔で顔についた花粉を流す
  • 外干しの洗濯物はできるだけ避ける(布団・肌着は特に注意)

薬について:2歳未満は市販薬を使わず、小児科・耳鼻咽喉科に相談。処方薬(シロップ・貼り薬)が比較的安全に使えます。

小学校低学年(6〜8歳)

小学校入学後に初めて花粉症と診断されるケースが増えるため、注意が必要な時期です。

対策

  • 学校側に花粉症であることを伝え、配慮を求める(体育の授業での外出など)
  • 学校でのマスク着用の許可を確認する
  • 授業中の目・鼻のかゆみへの対応(冷たい水で顔を洗う等)を担任と相談する
  • 帰宅後すぐに着替え・洗顔・手洗い・うがいを習慣にする

薬について:医師の処方のもと、錠剤が飲めるようなら内服薬(第2世代抗ヒスタミン薬)を使える。市販薬も6歳以上対応のものがある(用量を必ず守る)。

小学校高学年・中学生(9〜15歳)

この年齢では症状を本人が認識し、自己管理できるようになってきます。

対策

  • 花粉情報を自分でチェックする習慣をつける(スマートフォンの天気アプリで確認)
  • 体育や部活動がある日は朝から薬を服用する
  • 受験期と花粉シーズンが重なる場合は早めに対策を相談する
  • 部活動でのメガネ着用など環境対策も検討する
注意
試験や部活で眠気の出にくい薬が必要な場合があります。眠気が少ない第2世代抗ヒスタミン薬(フェキソフェナジン、ロラタジンなど)について医師に相談しましょう。

保育園・幼稚園・学校での具体的な対応

保育園・幼稚園に伝えること

  • 花粉症の診断を受けていることと症状の程度
  • 薬の服用がある場合、服薬のタイミングと管理方法
  • 目を触ったときの対応(清潔なガーゼで拭く等)
  • 外遊び後の手洗いと鼻かみの励行をお願いする

小学校への配慮依頼

  • マスク着用の許可
  • 体育の授業でマスクを外す必要がある場合の配慮
  • 授業中の点眼や鼻かみの許可
  • 窓の開閉(花粉の多い日は窓を開けない)についての配慮

花粉シーズン中の外出対策についてはマスクの選び方と正しい使い方も参考にしてください。

小児アレルギー科の受診タイミング

以下のような場合は小児科、耳鼻咽喉科、または小児アレルギー科を受診しましょう。

  • 鼻水・くしゃみが2週間以上続いている
  • 夜間の鼻づまりで眠れていない(口を開けて寝ている)
  • 目の充血・かゆみが強く、授業に集中できない
  • 市販薬を使っても改善しない
  • 毎年繰り返す(季節性を認識している)
  • 喘息や食物アレルギーもある(アレルギーマーチの観点から管理が必要)

受診時に準備するとよい情報:

  • いつから症状が出るか(季節・年)
  • どんな症状があるか(くしゃみ・鼻水・目のかゆみなど)
  • 市販薬を使っているか、使っているなら何を使っているか
  • 家族に花粉症・アレルギー疾患の人はいるか

子どもの花粉症の長期的な管理

花粉症は年齢とともに症状が変化することがあります。適切な治療を受けることで、症状を管理しながら快適な学校生活を送ることができます。

12歳以上で重症の場合は舌下免疫療法(スギ花粉エキスを舌下に滴下する根本的治療法)も対象になります。毎日の服用が必要ですが、数年間続けることで体質改善が期待できます。詳しくは免疫療法の解説記事をご覧ください。


花粉症ラボ編集部より:子どもの花粉症は「それくらいは大丈夫」と思われがちですが、睡眠・集中力・発育への影響は無視できません。気になるサインがあれば早めに専門医に相談することをおすすめします。

よくある質問

子どもは何歳から花粉症になりますか?

理論的には花粉に2〜3回さらされてから症状が出るため、2〜3歳から発症する可能性があります。実際には5〜9歳での発症が増加しており、小学校入学前後に花粉症と診断されるケースが多いです。近年は低年齢化が進んでいます。

子どもの花粉症に市販薬を使っても大丈夫ですか?

市販の抗アレルギー薬には子ども用もありますが、年齢・体重に応じた用量調整が必要です。2歳未満は市販薬の使用を避け、医師に相談してください。子どもは眠気などの副作用が出やすいため、使用前に小児科や耳鼻咽喉科で相談することをおすすめします。

子どもの花粉症は放置すると悪化しますか?

放置すると鼻づまりによる口呼吸が習慣化し、睡眠の質の低下・集中力低下・学業への影響が出ることがあります。また、鼻づまりが続くと副鼻腔炎(蓄膿症)や滲出性中耳炎のリスクも高まります。早めの診断と治療が大切です。

参考文献・出典

  1. 小児気管支喘息治療・管理ガイドライン - 日本小児アレルギー学会
  2. 花粉症の診断と治療 - 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
  3. 子どものアレルギー疾患対策 - 厚生労働省

この記事を書いた人

花粉症ラボ編集部

花粉症対策の情報を科学的根拠に基づいて発信しています。花粉症に悩むすべての方が快適に過ごせるよう、最新の対策情報をお届けします。