※この記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の症状・治療については必ず医師・薬剤師にご相談ください。

ゴールデンウィーク初日、久しぶりに窓を全開にして掃除をしたら、急にくしゃみが止まらなくなった——そんな声が編集部に届いています。「もう花粉は終わったはず」と思ったのに、なぜ?

結論からお伝えします。本州以南のスギ・ヒノキは終盤、ただし北海道ではシラカバ花粉がピーク中。そして2026年の飛散確定値は、東京で例年比1.2倍、大阪で1.7倍。来季に向けた準備は、もう始められます。

5月は「花粉シーズンの幕引き」と「来季準備のスタート」が交差する月。ここで動けるかどうかで、来年2〜3月の苦しさが変わるからです。

2026年花粉、こうして終わった

2026年の春は想定より多かった——これが今シーズンの結論です。

日本気象協会の発表によれば、東京都千代田区での4月15日までのスギ・ヒノキ花粉飛散量は例年の1.2倍、大阪市では1.7倍を記録しました。大阪市は2年連続で例年の1.5倍超え。ヒノキ花粉に限れば、直近10年で最多の飛散量となりました。

要因は前年夏にあります。2025年の猛暑で雄花がしっかり育ち、その結果が今春に表れた——というのが各社共通の見立て。

(筆者も4月上旬、目のかゆみで深夜まで眠れない日がありました。今思えば、あれはヒノキのピークと完全に重なっていたんですよね。)

東北から中国・四国までは「もう大量飛散にはならない見込み」とウェザーニュースが伝えています。残りはイネ科花粉(カモガヤ・ハルガヤ等)と、わずかなヒノキ残飛が中心になります。

北海道のシラカバ、いまが本番

北海道在住の方は、この記事の本題はここから。

道央・道南エリアを中心にシラカバ花粉の本格飛散が始まり、大型連休がピーク。今シーズンを通したシラカバ花粉の飛散量は、例年より多くなる見込みです。

シラカバはスギ花粉症と症状が似ていますが、口腔アレルギー症候群(リンゴ・モモ・サクランボで口がかゆくなる反応)を併発しやすい点が特徴。果物を食べていきなり唇がピリピリする……いや、ちょっと待ってください、それは胃腸の不調ではなく、シラカバ花粉症のサインかもしれません。

晴れて風の強い日は外出時間を短く、帰宅後は衣服を玄関で払う。観測機「ポールンロボ」のデータはリアルタイムで公開されているため、外出前の30秒チェックだけでも体感は変わります。

来季に向け、6月から動き出す

来年の春が今から心配な人へ。動くタイミングは6月です。

スギ花粉に対する舌下免疫療法(シダキュア)は、花粉飛散期を避けて治療を始める必要があり、推奨開始時期は6月から11月。なかでも6月開始だと、初年度から効果を引き出すための導入期間を夏〜秋に確保しやすい、というのが多くの耳鼻咽喉科の見解です。

治療は3〜5年継続が基本で、保険診療の対象。効果には個人差がありますが、根本治療を目指せる選択肢として日本アレルギー学会も位置づけています。検討の入り口は、お近くの耳鼻咽喉科・アレルギー科への相談から。

なお、ダニアレルギー併発の方は通年治療が可能なので、シーズン関係なく主治医にご相談ください。

編集部が見落としてほしくない3つの観点

データの裏側で、見落とされがちな視点を3つ。

  1. 秋花粉への接続:8月下旬からブタクサ・ヨモギ・カナムグラが始動。春花粉症の方の一定割合が秋にも症状を出すと報告されており、年間カレンダーで対策を組む発想が要ります。
  2. PM2.5・黄砂との複合影響:花粉単独より、PM2.5や黄砂と重なった日のほうが症状が重くなる傾向が複数の研究で示されています。気象情報は「花粉のみ」で見ない。
  3. 2027年シーズンの仕込み:スギ雄花の着花量は前年6〜7月の日照時間に強く左右されます。今年の梅雨明け以降の天候次第で、来季の見通しは秋以降に各社から発表されていきます。

「花粉症の話は後でするとして」、まずは今シーズンを締めくくる作業を5月中に済ませておきたいところ。寝具の洗濯、空気清浄機のフィルター交換、服の収納見直し——このあたりが現実的な締め作業です。

まとめ

  • 本州以南:スギ・ヒノキは終盤。確定値は東京1.2倍・大阪1.7倍
  • 北海道:シラカバ本格飛散中、GW期間がピーク、シーズン全体は例年より多い
  • 来季準備:6月開始の舌下免疫療法を検討する価値あり
  • 視野:秋花粉・複合大気汚染・来季予測まで年間視点で対策を組む

よくある質問

Q1. 5月に花粉症の症状が続くのはなぜ?
本州以南ではヒノキの残飛と、イネ科花粉(カモガヤなど)の影響が考えられます。北海道はシラカバが主因。

Q2. 2026年の飛散量が多かった理由は?
2025年夏の猛暑により、雄花の着花量が増えたことが主因とされています。

Q3. 北海道のシラカバはいつまで続きますか?
道央・道南で5月いっぱい、道北は6月上旬まで断続的に飛散する地域があります。

Q4. 舌下免疫療法は何歳から始められますか?
シダキュアは5歳以上が対象。年齢上限は明確には定められていません。

Q5. 治療の効果はどのくらいで実感できますか?
個人差はありますが、初回シーズンから軽減を感じる例が報告されています。3〜5年の継続が基本。

Q6. マスクは何月まで着けるべき?
本州以南では5月中旬まで、北海道では6月上旬までを目安に、症状に応じて判断を。

Q7. 秋花粉の対策はいつから始めれば?
8月中旬から。ブタクサは河川敷や空き地に多く、ジョギングコースの見直しも有効です。

Q8. 2027年の飛散予測はいつ発表されますか?
各気象会社が秋以降に第1報を出します。夏の雄花調査の結果が指標になります。

Q9. 飛散量の多い日に外出する場合の優先順位は?
マスク→メガネ→帽子→上着(凹凸の少ない素材)の順で防御効果が高いとされています。

今日からできる1つのこと

スマートフォンに、お住まいの地域の花粉観測サイト(ウェザーニュースの「ポールンロボ」や日本気象協会tenki.jpの花粉飛散予測)をブックマーク。外出前の30秒で、今日の備えが変わります。

※この記事は一般的な情報提供を目的としています。個別の症状・治療については必ず医師・薬剤師にご相談ください。

参考文献

  • 日本気象協会 tenki.jp「2026年 春の花粉飛散予測」(飛散量確定値・地域別データ)
  • ウェザーニュース「全国の飛散状況 2026年春」(北海道シラカバ・観測値)
  • 環境省「花粉観測システム(はなこさん)」(公的観測データ)
  • 厚生労働省「アレルギー疾患対策」関連ページ(舌下免疫療法の制度的位置づけ)
  • 日本アレルギー学会「アレルギー総合ガイドライン」(治療指針)
Wide-angle photograph of a quiet Japanese suburban scene in early May 2026, fresh green cedar and cypress trees in soft late-afternoon sunlight, faint pollen particles drifting in the warm air, a wooden desk in the foreground showing an open paper calendar transitioning from late April to May, a smartphone displaying a pollen forecast app, photorealistic, natural lighting, 16:9 aspect ratio